わらびは、春の終わりから初夏にかけて旬を迎える、さまざまな料理で使われる野生の食材です。揚げたり炒めたりすることで、そのユニークな食感を楽しむことができます。
しかし、わらびにはプタキロシドという成分が含まれているため、前処理を施さずに使うことは避けた方が良いです。適切な前処理が必要になります。
この記事では、以下の疑問に答えていきます。
- 温水だけでわらびの前処理は可能でしょうか?
- 前処理が完了したかどうかをどのように確認すれば良いでしょうか?
- 重曹を使わない前処理は可能でしょうか?
特に、重曹を持っていない方にも役立つ情報をお届けします。
温水だけでのわらびの前処理はできる?
通常、わらびの前処理には、1リットルの水に対して小さじ1の重曹を溶かして一晩漬ける方法があります。しかし、重曹を使いたくない、または手に入らない場合はどうするか?
重曹を使用しない、温水だけでの前処理の可能性について検証しました。
温水に一晩漬けた結果は?
温水に一晩漬けると、水の色は重曹を使用した場合に比べて薄い傾向にあります。
ただし、この方法だけでは十分な前処理とは言えず、後に水道水で1時間以上さらし、しっかりと洗い流す必要があります。
これにより、生のわらび特有の苦味はほぼ除去できますが、完全に安心できるわけではありません。
前処理の確認方法
わらびが適切に前処理されているかは、切り口のぬめりや食べたときの苦味、洗った水の濁りで確認できます。
温水だけで前処理を試した後、必要に応じて重曹を使った再前処理をすることも一つの方法です。
前処理に失敗した時の対処法
1. 鍋に水を沸騰させ、火から下ろした後に小さじ1の重曹を混ぜる。
2. わらびを完全に浸し、蓋をしないで8時間以上放置する。
3. 浸したわらびを流水で洗い、透明になるまで水にさらす。
注意点として、熱すぎる水はわらびを溶かしてしまう可能性があるため、火を止めてから行うことが大切です。
【わらびの苦味除去】ベーキングソーダを使わない方法
ただのお湯だけではわらびの苦味を完全に除去できないことがありますが、ベーキングソーダを使わずに苦味を取り除く方法をご紹介します。
重曹を使用する方法と比べると、苦味が多少残る可能性がありますが、ただのお湯よりも安全で、しかも処理時間を短くできる手段があります。
この方法は、小麦粉と塩を加えたお湯での処理です。小麦粉に含まれるコロイド粒子が苦味を吸着し、わらびの効率的な処理を可能にします。この方法を用いると、約13分で処理を完了させることができます。
他の方法と比較した研究では、重曹を使って水をアルカリ性に変えると苦味が減るものの、完全には取り除けないと報告されています。
私もこの小麦粉と塩を使った時間短縮処理でわらびを食べたことがあり、風味にも問題ありませんでした。ただし、これは個人の経験に基づくものなので、試す際は自己責任でお願いします。
【わらびの苦味除去方法:小麦粉と塩を使用】
1. 鍋に水と少量の塩を入れ、沸騰させた後、わらびを数分間塩茹でします(3~4分が目安)。
2. 茹でたわらびを、1リットルの水に対して大さじ4の小麦粉を溶かした水に10分ほど浸します。
まとめ:
ベーキングソーダを使わずにわらびの苦味を取り除く方法を紹介しました。お湯だけでは不十分な場合には、小麦粉と塩を使用する方法が有効です。
しかし、ベーキングソーダを使用した方法と比べると苦味が残りやすい点を理解した上で試してください。