あなたがキッチンでピーピー鳴る電子レンジから料理を取り出そうとしたとき、予期せぬトラブルに直面することがあります。そう、容器の蓋がなかなか開かないのです。
多くの方がこのような経験をされたことがあると思いますが、わたしの場合、もはや日々の出来事です。加熱時に「蓋を少しずらして」という指示を見落とすこともしばしば。ずらして加熱しても、まるで何事もなかったかのように元通りに閉じていることもあります。
しかし安心してください。今からご紹介する簡単なテクニックを使えば、難なく蓋を開けることができます。加えて、電子レンジを使わない場合の、例えば病院で受け取った薬のクリームが入っているような容器の開け方についてもお伝えしましょう。
固く閉じたプラスチックの蓋、開け方の秘訣
プラスチック製の蓋が開かない時の背景には、概ね二つの要因が存在します。
気圧変動の影響
電子レンジで食品を温めた後、蓋がなかなか開かない事態が起こることがありますが、これは気圧の差が影響しています。
加熱によって生じた水蒸気が冷却され水滴へと戻るとき、その過程で容器の内部気圧が低下し、結果的に外からの圧力で蓋がきつく閉じられてしまいます。
具体的には、加熱を行うと、食品中の水分が温まり、沸点を超えて水蒸気に変わります。この水蒸気は元の水の約1700倍の体積にまで拡張し、しばしば容器の隙間から逃げ出すほどです。
加熱が終了し温度が落ち始めると、その水蒸気は再び水へと戻り、その結果体積も小さくなります。すると、外の気圧によって容器が圧迫され、普通の力では蓋が開けづらくなるわけです。
また同様の現象は、熱々の食品を容器に入れてから蓋をすぐに閉めた場合にも見られます。容器の中を満たした蒸気が冷えて水へと戻ると同時に内部の気圧が減少し、外部からの圧力が増して蓋がきつく閉じられるというわけです。
蓋と容器の間に隙間ができてしまった！
調理中に気づかずに食材を容器の端にこぼしてしまい、知らぬ間に蓋をしてしまいました。
容器を横に傾けてみると、幸い中身はこぼれずに済みましたが、食材が蓋と容器の隙間に滑り込んでしまっていたのです。
時間が経つにつれて、容器の縁に残った食品が固まり、まるで接着剤のように蓋と容器をぴったりとくっつけてしまいます。
固いプラスチック蓋を開けるための5つの裏ワザ
プラスチック容器のしっかり閉まった蓋を簡単に開ける方法をお伝えします。
電子レンジでの蓋開けテクニック
気圧によって固く閉ざされた蓋は、電子レンジを使って温めることで内圧を整え、開けやすくなることが良くあります。
ただし、温め過ぎには注意してください。加熱はわずかな時間に留め、加減を見極めましょう。また、蓋を外す際には蒸気によるやけどに警戒が必要です。鍋つかみやオーブン用の手袋を使用し、安全を心掛けることが大切です。
特別に注意が必要なのは、蓋が膨張している状態です。これは内部の蒸気が高温になっており、蓋を開けた瞬間に激しく噴き出す可能性があるからです。
温かい水を使って蓋を開けるコツ
蓋が気圧の影響で固まってしまう場合、温かい水をかけることが有効です。
蓋に温かい水を掛けることで、若干の膨張を促し、蓋と容器との間にスペースを作ることができます。これにより、内圧を調整し、蓋が開けやすくなります。
自身の経験からも、容器をシンクに置き、沸かしたお湯をそのままかける方法をお勧めします。ただし、熱くなった蓋は素手で触ると危険なので、必ずタオルや鍋つかみを使用して開けてください。
ただし、私も経験があるように、容器をお湯に完全に浸してしまうと、蓋が突然開いてしまい内容物が水没する可能性があります。その時は焦って取り出そうとするも、「熱っ！」となること間違いなしです。この方法を試される際には、充分な注意を払って実施してください。
容器の形状を変えて蓋を開けるコツ
蓋が固くて開かない容器は、気圧差や蓋と本体の間に物が挟まってしまった場合、少し形を変えてみると良いでしょう。
その方法としては、容器をしっかりと両手で持ち、力を込めて押し込むようにしてみます。こうすることで、蓋と容器の間に微細な空間が生じ、二つの要素が解消されることが期待されます。
気圧差が開けられない原因の時は、この新たな隙間を通じて外気が容器内に入り、蓋を開けやすくなる可能性があります。もし挟まった物が問題なら、物を徐々に取り除きながら開封を試みることができます。
特別に、柔軟性のある薄いプラスチック容器に対しては、この手法は安全かつ効率的です。もし一方の手だけでは充分な隙間を作れない時は、力を込めて両手で挟んでみましょう。
それでも開けるのが困難なら、容器を平らなテーブルの上に横に置き、その上から体重をかけるほどの圧力を加えてみることで、蓋を開けられるかもしれません。
温水活用で固着蓋を開けるコツ
蓋が外せなくなってしまった時、温水を利用して解消する方法は簡単です。適度な温度のぬるま湯を用意し、その中に蓋の部分をつけてみましょう。
必要なのは、蓋がひたひたになるくらいの温水です。この作用で固着した部分が溶け、蓋が開きやすくなります。
容器が水に浸せない状況の場合、温湯を含んだ布やキッチンペーパーを蓋に巻き付ける手段も効果的です。
少しずつ固着物を溶かし、無理なく蓋を開けることが可能になります。ただし、その際のお湯の熱さは、蒸気が上がる程度が望ましいでしょう。この蒸気が微細な隙間に入り込み、作用を高めてくれます。
蓋を開ける工夫をしましょう
病院から渡される塗り薬を入れたプラスチックの小容器が固く閉じており、なかなか開かないことがあります。この状況で多いのが、薬が蓋と容器の密着部分に入り込み、こびりついてしまうケースです。
もちろん、この貴重な薬を壊す訳にはいかないので、温めたり水につけたりといった方法は避けなければなりません。
この問題を解決するには、無理やり力で回す以外に方法は見えませんが、その際には事前の準備が大切です。
手始めに、消毒用アルコールを含ませた綿やスプレー、ジェルを使用して蓋をていねいに拭いてください。蓋の表面が少し荒れることでグリップしやすくなります。
その後、滑りにくい素材を使った手袋をしてから、力強く握って蓋を回してみてください。それでダメだった場合は、ゴムバンドを蓋の端に何重にも巻きつけるとよいでしょう。
そうすることで握る面積が増大し、効率良く力が加わり、開けやすくなります。
ふたのくっつきを事前に防ぐ方法
プラスチック容器の適切な使い方
時には、プラスチック容器のフタが固く閉じてしまい、開けるのに手間取ることがあります。
そうなる前に、適切な使い方を覚えておきましょう。プラスチック製品を使用する上での留意点を把握することが、トラブルを未然に防ぐ秘訣です。
たとえば、「電子レンジへ入れる際は、フタを外すか、少し開けるようにしましょう」というような指示は、そのまま守る必要があります。
フタを完全に外すことで食品から水分が失われ、食品が乾いてしまう可能性がありますが、フタを少し開けておけば、食品の水分を保ちながら、フタがきつく閉じてしまう事態を防げます。
電子レンジ使用可能なプラスチック容器の便利な使い方
市場には、フタをしたまま電子レンジで加熱できる新しいタイプのプラスチック容器が出ています。
この種の容器は、ふたと本体との間に細かな通気口があり、蒸気が適切に放出されるようになっているため、大変便利です。
過度な加熱は蓋の固着を招く
強火での長時間加熱は、余分な蒸気を発生させ、蓋が開きにくくなる要因となります。
さらに、料理の水分が減りすぎてしまい、美味しさが減少する恐れがあります。最適な加熱時間を守り、必要に応じて短時間追加で加熱することを心がけましょう。
段階的に加熱を行うと、蓋が固まることを避け、開けやすい状態を維持することができます。
まとめ
蓋を開ける際の困難は、誰にでも共通する挑戦です。しかし、どうしても蓋が開かなくなってしまった時のイライラは計り知れないものがあります。
そんな圧倒的なプレッシャーに見舞われた際には、いくつかの有用な技を試してみると良いでしょう。また、このような状況をこれから先避けるためには、電子レンジを使う時はプラスチック製の容器の蓋は外すこと、
さらには、容器の端に溢れた食材は拭き取ってから蓋を閉じるなど、些細ながらも重要なポイントを守ることが大切です。
この記事を最後までご覧いただき、ありがとうございます。日々の生活の中で自己管理をしっかりと行い、心地よいキッチンタイムを過ごしていただければ幸いです。
