お菓子作りや料理に役立つゼラチンですが、ゼリーやプリン、ババロアなどのレパートリーが豊富にあるため、その活用方法はいろいろです。
基本的には食材をゲル化させるときに用いられるゼラチンですが、うまく固まらない時はどうしたらいいのでしょうか?
もしゼラチンが上手く固まらない場合の対応策をご説明していきます。
ゼラチンが固まらないトラブル、再加熱が解決策かも!
皆さんは、ゼラチンを使ったレシピで固まらないことがあったら、どう対応されますか?最初に考えるのは、しばらく冷蔵庫で待つことですよね。しかし、時間を待っても状態が改善されないことがあります。
そんな時、「量を誤ったかも?」、「加熱でミスしたかな?」と頭を抱えることでしょう。トラブルの原因は様々ですが、もう一度しっかりと固め直して、料理を完成させたい気持ちは強いはずです。
そこで役立つのが、再加熱するという方法です。では、この再加熱の手順について、早速見ていきましょう。
顆粒ゼラチンの活用法
ご用意いただくのは、初回に使用したゼラチン量の約1/3です。早速、そのゼラチンを温めることから始めましょう。
温める際には、沸騰させてしまわないように注意が必要です。温めることでゼラチンが溶けたら、先に調製した液体に追加しまして、丹念にかき混ぜてください。
ゼラチンがダマにならないよう、しっかりと混合させます。その後、適切な型に注ぎ、再び冷蔵庫でしっかりと冷やして固めましょう。
粉ゼラチンや板ゼラチンの活用方法
- 必要材料:ゼラチン1/3量
ゼラチンをまず水でふやかしてください。前回準備したゼラチンを鍋に移し、加熱します。
ふやかしたゼラチンを温めたゼラチンに加えてください。両方をしっかりとかき混ぜながら溶かします。
溶けたら適切な型に流し込み、冷蔵庫で冷やして固めます。
ゼラチンが固まらない主な原因
ゼラチンが固まらないのは一体どうしてでしょうか。
この問題に直面したときのために、その原因を知っておくことは解決の手がかりとなります。ここでゼラチンがうまく固まらない理由をいくつかご紹介します。
- 過度な熱加減での調理
- 酸性の高い未加熱の果物の使用
- 十分なプレソーク(水でふやかし)がされていない
- 使用するゼラチンの量が不足
- 適切な冷却時間が確保されていない
これらについて一つ一つ詳しく見ていきましょう。
加熱し過ぎへの注意
ゼラチンはおおむね50℃程度で溶解するため、沸騰させないよう注意が必要です。
ゼラチンを沸点近くまで熱してしまうと、ゼラチン本来の性質が損なわれ、固める際に困難が生じることがあります。
ゼラチンに不向きな酸っぱいフルーツのお話
酸っぱさが特徴の生フルーツは、たんぱく質を分解する働きを持つ酵素を含んでいます。これがゼラチンと組み合わさると、ゼラチンがたんぱく質でできているため適していないんです。
ただし、心配ご無用。なぜならこの酵素は熱に弱い性質を持っており、フルーツを加熱処理することで、ゼラチンへの悪影響は避けることができるからです。
ふやかし不十分の影響
ゼラチンを使用する際には、水でふやかす必要があるタイプと、そのまま使用できるタイプが存在します。
適切にふやかさないゼラチンを使用すると、完全に固まらない部分と固まった部分でバラつきが生じてしまうのです。
量は少なめに
製品の包装に記載されている量をしっかりと守って使用することが大切です。
冷蔵庫での冷却が不足している場合
慌ててしまうと冷却が不十分になることがあります。冷蔵庫での冷却は最初の2時間は念入りに行うことをお勧めします。
加えて、冷却効率を上げるために、冷蔵庫の扉の開け閉めはなるべく少なくしましょう。
ゼラチンを素早く固めるコツ
「ゼラチンがなかなか固まらない」「再加熱するのが面倒で時間がかかる」という悩みに対処するための早く固める方法をご紹介します。
その技は、「冷凍庫を使う」というもの。なんと、冷凍庫での固まり時間は冷蔵庫の約半分です。
具体的な固まり時間を比較してみると、冷蔵庫では約2時間、冷凍庫では約30分で固まるといった具合です。
しかし、注意点として、冷凍庫に入れる時間が長過ぎるとゼラチンが凍ってしまうことがあります。定期的に様子を見て、適度な固さになったら取り出すことが大切です。
冷凍庫で凍らせすぎた場合、ゼラチンはシャーベットのような食感になります。それはそれで新しいお楽しみ方ができますが、解凍したものは味が落ちる可能性があるので、凍らせた場合はそのまま食べることをお勧めします。
さらに時短のテクニックとしては、用意したゼラチンを小さな容器に分けて入れるという方法もあります。
一人前用の容器に入れて固めれば、素早く固まり、そのまま食べることもできます。この方法だと見た目もかわいく、便利です。
【まとめ】ゼラチンが固まらない時の対処法!
今回はゼラチンに関する情報をたっぷりとお伝えしてきました。ゼラチンに関する知識を深めることができたでしょうか?それではおさらいをしましょう。ゼラチンがうまく固まらない際は、再加熱が有効です。
- ゼラチンの適量を加えて、温め直しましょう(ただし、沸騰させないよう注意)
- 冷蔵庫に戻して再度固まるまで待ちます
- 時間を短縮したい場合は冷凍庫を利用するのも一つの手です
ゼラチンの量や加熱温度を見直し、必要に応じて調整しましょう。他にもゼラチンが固まらない原因は様々考えられるので、一つ一つ確認してみてください。中には、単純に冷蔵庫での冷やし時間が不足しているだけという場合もありますよ。