年賀状や手書きの手紙を書く際、多くの人は縦書きを使用することが多いでしょう。しかし、縦書きと横書きでは、いくつかのルールが異なるため、注意が求められます。
文章内の数字の基本的な記載ルール
文章中で数字を記述する際の基本ルールは以下のとおりです。
- 縦書きの場合は漢数字（例：一、二、三）を使用
- 横書きの場合は算用数字（例：1, 2, 3）を使用
年号や日付での例外規則
縦書きの際に漢数字を使用する場合、年号や日付に限り、特定のシーンでは横書きと同様に算用数字が使用可能です。また、西暦を記載する際には、縦書きでも一般的に算用数字が用いられます。
文章を縦書き・横書きどちらで書く場合でも、規則が異なる場合がある点を認識し、正しく適用することが大切です。
今回は、漢数字を使用する縦書きの文章における年号及び日付の記載方法と西暦の書き方について、その例を交えて解説していきましょう。
縦に書き表す時の和暦の正しい表記方法
縦書き文書における日付表記は、卒業証書や認定証、感謝状、年賀状、招待状などにしばしば見られます。こうした場面では和暦を使用する機会が特に多いです。
縦書きでの和暦の表記パターン
和暦を表記する際には、以下の方法が一般的です。
（例）平成31年9月23日 – この日付を書くとき、数字の表記には二つのスタイルが存在します。
スタイル①「平成三十一年」と表記する場合
･･･平成三十一年九月二十三日
スタイル②「平成三一年」と表記する場合
･･･平成三一年九月二三日
どちらのスタイルを選んでも誤りではありませんが、1桁ごとに漢数字を用いる「①平成三十一年」の表記がより広く用いられています。
ただし、登記簿のような公式な文書では、平成31年7月21日を「平成参拾壱年七月弐拾壱日」という形で書く場合があります。しかし、私用の文書や一般的な場ではこのような表記方法は必須ではありません。
漢数字を縦書きするときの西暦日付の書き方は？
どちらかに統一して書く
縦書きで数字を表記する際、年号の代わりに西暦日付を用いたいときは、以下の方法が考えられます。
例：2022年10月6日
二桁の数字をどのように取り扱うかで２つの表現方法があります。
①二千二十二年と書く場合
･･･二千二十二年十月六日
②二〇二二年と書く場合
･･･二〇二二年一〇月六日
例：2022年11月23日
①二千二十二年と書く場合
･･･二千二十二年十一月二十三日
②二〇二二年と書く場合
･･･二〇二二年一一月二三日
このように、数値はいずれかのスタイルに統一することが推奨されますが、お好みで選択しても問題ありません。
たとえば、年号は通常「三十一」のように漢数字を使用して表記しますが、西暦では「2022」とアラビア数字が使われることが一般的です。
さらに、数字の前には「平成」や「二千二十二年」などの表現が加わる場合もあり、文脈に応じて適切な形を選ぶことが重要です。
漢数字の縦書き・横書きに関する注意点
上位者に対する書状では縦書きが望ましいかも
横書きはルール違反ではないが
横書きで漢数字を用いることはルール違反というわけではありません。
しかし縦書きが基本
伝統的には縦書きが基本とされていますが、場合によっては横書きも採用されます。
大事な文書では縦書きを推奨
特に重要な文書の場合、縦書きで書くことが無難といえるでしょう。
縦書きと横書きは統一感を意識する
書面の表と裏は同じ書き方を
例えば手紙などの表面を縦書きで書いた際は、裏面も縦書きに統一することが肝要です。文章と同様に、数字の表記も縦横で異なるため注意が必要となります。
数字の表記は縦横で変わる
縦書きでは漢数字を使用し、横書きの場合は算用数字の利用が一般的です。
【例示】
横書きの場合：
・令和3年7月23日
縦書きの場合：
・令和三年七月二十三日または令和三年七月二三日
横書きの場合：
・2022年9月13日
縦書きの場合：
・二千二十二年九月十三日または二〇二二年九月一三日
まとめ
伝統的に文書や手紙では縦書きが用いられますが、これはあくまで慣習です。
現実において、縦書きが正しいといえる一方で横書きが誤りとされるわけではなく、大事なのは相手に適切な情報と感情を伝達することです。
理解しやすい文書を目指して、適切な場合は漢数字を活用することが推奨されます。
この記事で触れたのは、横書きと縦書きについての基本的なガイドラインであり、実際には地域や業種によってこのルールが異なることがあり得ます。
したがって、その都度状況に合わせてどちらを使用するかを判断する柔軟性が求められます。
