コンビーフはどのような食品なのでしょうか。作り方やその特徴を掘り下げていきます。
なぜコンビーフは開封するだけですぐに味わえるのか、その理由に迫ります。
手軽で美味しいコンビーフを使ったおつまみレシピをご紹介。手早く作れるので、急な来客時にも役立ちます。これらのご質問に、ひとつひとつ丁寧にお答えしていきます。
コンビーフの奥深い魅力に迫ると共に、コンビニで見かけるニューコンミートとの違い、さらには「コンビーフの日」が4月6日に制定された背景や、美味しい食べ方まで、詳しくご紹介します。
コンビーフの真実に迫る
コンビーフは多様なシチュエーションで大活躍する食品です。「あと一品ほしいとき」「手軽におつまみを用意したい時」といった状況や、素早く夜食を作りたい時には、ツナ缶と同等に便利な存在です。
その上、コンビニエンスストアでも手に入れることができます。ただし、価格はツナ缶より少々高めです。それでも私の家庭では、いつでも使えるように必ずストックしています。
しかし、ずっと誤解していたのですが、コンビーフという名前について間違って覚えていました。「混」という言葉が「混入」や「コンタミ」といった言葉で出てくるので、コンビーフとは何かと混ぜられた牛肉のことだと思い込んでいました。
「コンタミ」とは「contamination(コンタミネーション)」の短縮形で外来物の混入を指します。
そもそもこの勘違いは、子供時代に「コンビーフ」という名の缶詰を食べたことに起因するものです。また、私の友人は、コンビーフを実際に食べるまで、その「コン」という部分がトウモロコシの「コーン」と関連があると思い込んでいました。
まるで、トウモロコシと牛肉が合わされたサラダのような食品だと誤解していたのです。
いずれにしてもコンビーフにはちょっぴり申し訳ない思いの勘違いでした。
コンビーフとは一体何なのか?
コンビーフとは、「CORNED BEEF(コーンド・ビーフ)」とも呼ばれ、「塩漬けにされた」ことを意味する「CORNED」と牛肉を組み合わせた言葉です。
つまり、コンビーフは塩漬けにされた牛肉のことを指します。国内で制作されるコンビーフは、塩漬けした牛肉を茹でて柔らかくほぐしたものに植物油や調味料を加えたものが多いです。
対照的に、欧米ではほぐさずブロック状態のコンビーフが主流です。日本国内では、各地の名産牛肉を使用した製品や、赤身肉を多く含んだヘルシーな製品、脂分を抑えた商品など、バリエーション豊かなコンビーフが販売されています。
従来のコンビーフは肉のみですが、ポテトを混ぜた「コンビーフハッシュ」という商品もあります。このハッシュには「混ぜる」という意味があります。沖縄ホーメルのコンビーフハッシュはテレビで取り上げられるなど、非常に人気です。
缶ではなくパウチタイプのため、片づけが楽になりますし、約2年間の長期保存が可能なため、災害時の食料としても適しています。味も確かな品質で、備えておくと重宝する商品です。
■ コンビニで見かけるニューコンミートとは?
コンビニエンスストアで手に入るノザキの「ニューコンミート」は、もともと「ニューコンビーフ」という名称でした。
商品ラベルを見ると、牛肉だけでなく「馬肉が約80%、牛肉20%以上」含まれていることが分かります。
日本農林規格(JAS法)で定められているルールでは、「ビーフ」という言葉は牛肉100%の製品にのみ使うことができるため、2005年のJAS法改正を機に、製品名が「ニューコンビーフ」から「ニューコンミート」に変更されました。
私がコンビーフの「コン」を「混」や「コンタミのコン」と誤解していたのは、こうした背景によるものかもしれません。肉の種類が混ざっているニューコンミートは、牛肉を多く使用するコンビーフと比べて価格が抑えられている点が特徴です。
4月6日の記念日:コンビーフの日
4月6日がコンビーフの日であることはまだ広く知られていませんが、将来的に人気が出る可能性も秘めています。
国内で初めて製造販売されたのは1948年(昭和23年)の「ノザキのコンビーフ」でした。この商品に使用されている特徴的な台形の缶は、アメリカのリビー社が特許を取得した「枕缶」と呼ばれています。
この枕缶の特許取得日が1875年4月6日であり、これが4月6日をコンビーフの日とする由来になっています。ただし、台形の缶を使用していない他社のコンビーフには直接関係ないかもしれません。
今後ノザキ社がこの日をイベントとして盛り上げ、商機を見出すのかは注目されるところです。
コンビーフはそのまま生で食べられる?
コンビーフもニューコンミートも、缶から取り出して直接食べることが可能です。実際には缶詰の内容物は、高温と高圧の下で加熱されて密閉されているため、「生」という表現はそぐわないかもしれません。
昔懐かしい昭和のテレビドラマ「傷だらけの天使」では、オープニングシーンで主役のオサム(ショーケンが演じていた)がノザキのコンビーフを手づかみで味わう場面がありました。これが多くの人々に記憶されています。
最近では、「3月のライオン」というアニメにて、このクラシックなオープニングシーンが棋士・三角六段(通称スミス)の朝食風景として再現され、ファンの間で注目を集めました。アニメでスミスは、かつての「傷だらけの天使」のオサムらしく、コンビーフに頬張りながら登場します。
日本製コンビーフを安心してそのまま食べることができる理由
海外では「コンビーフ」という言葉が生の塩漬け牛肉を指す場合があるのに対し、日本で市販されているコンビーフは、厳しい食品規定により「煮熟」という加工が義務付けられています。
煮熟とは、端的に説明すると肉を煮込む工程のことです。
缶詰や瓶詰のコンビーフは、製品を缶に密封する前にはすでに煮込まれており、その後は高温高圧による殺菌処理を経ています。したがって、缶のままでも加熱せずに安全に楽しむことができるわけです。
お手軽!コンビーフ使いの絶品おつまみ10選特集
コンビーフには、そのままで楽しむ愛好者も多いですが、加熱して召し上がる方もいらっしゃいますね。どちらも一長一短ありますが、特に冬季には冷えて硬くなったり、オイル分が目立つことがあるため、少し温めることで、より美味しさが増します。
今回は、一息ついた時にさっと作れるコンビーフを用いたおつまみレシピを10点、ご披露いたします。提案するレシピはいずれも簡素でありながら、家族にも好評のメニューばかり。あなたの晩酌時間を彩ること間違いなしです。
1. アルミホイルで簡単コンビーフの焼き料理
皿を洗いたくない日にぴったりな当家の人気メニュー、おすすめの簡単レシピです。コンビーフ缶をアルミホイルに移して、オーブントースターでそのまま焼くだけ。
ちょうどよく焼けたら、アルミホイルを持って直接皿に移し、お好みでわさび醤油やマヨネーズをつけて召し上がれ。また、酢醤油と辛子の組み合わせもオススメですよ。お試しください。ぜひ、チーズをトッピングして、さらに美味しさをアップさせてみてくださいね。
2. コンビーフのディップ作り方
お皿に缶から取り出したコンビーフを入れ、適量のクリームチーズと少しのマヨネーズを加えて、念入りに混ぜ合わせましょう。
ディップが完成したら、クラッカーやスライスしたバゲットなどに塗ってお召し上がりください。辛みを加えたい場合は、お好みでタバスコを加えるのがオススメです。
3. コンビーフを使ったソース風ディップ
コンビーフにウスターソースとマスタードを加えてディップ状に仕上げます。
ウスターソースは少々多めに入れるのがポイントで、ペースト状になる程度が理想です。このディップはパンやクラッカーによく合います。
4. コンビーフマヨネーズ
まず、コンビーフを容器に移し、箸やスプーンの背を使って細かくほぐしていきます。ほぐしたコンビーフの上には、お好み量のマヨネーズと醤油をドレッシングとして加えます。
次に、ラップをかけて電子レンジで加熱します。熱々になったコンビーフには、風味をアップする七味唐辛子を振りかけることもできます。
5.卵入りコンビーフのおすすめアレンジ
香ばしいコンビーフにマヨネーズと茹でた卵を組み合わせて丁寧に混ぜ合わせましょう。
そのままフランスパンや普通の食パン、もしくはマフィン、バターロールなどに挟んで、お好みのサンドwichを楽しむことができます。また、挟んだ後に電子レンジで温めるとより一層美味しく召し上がれます。
6. ポテサラコンビーフ
コンビニで手に入るポテトサラダに、細かくほぐしたコンビーフを合わせてよく混ぜ合わせるだけで、手軽にコンビーフ風味のポテトサラダが瞬時に完成します。
7. チーズコンビーフの作り方
缶詰めのコンビーフの上に、とろけるチーズをのせてください。ラップをせずに電子レンジで加熱します。
表面のチーズがパリッとした食感になったら完成です。お好みでケチャップを添えてお召し上がりください。
8. 卵かけコンビーフ
コンビーフを容器に移し、電子レンジで約30秒間加熱します。
暖めたコンビーフの上に生の卵をトッピングして、よく混ぜ合わせた後、お好みで醤油を少々垂らしてお召し上がりください。地元の居酒屋でもこのメニューは非常に人気があります。
9. コンビーフユッケ
コンビーフを盛りつけたお皿を電子レンジで約30秒チンしましょう。そのくぼみに、生の卵の黄身をそっと置き、めんつゆを回しかけます。
10. コンビーフカレーの作り方
ボウルにコンビーフを移し、しっかりと解しましょう。次に、好みのレトルトカレーを上からかけていきます。
ボウルにふんわりとラップをかけて、電子レンジで加熱します。あたたかくなったら、完成です。
仕上げに、パルメザンチーズをお好みで振りかけて、風味をプラスしましょう。
コンビーフって何?そのまま食べられるわけとおつまみにぴったりの超簡単レシピ10選
コンビーフとは、塩で味付けされた牛肉を意味します。国内で市販されているコンビーフは、基本的に塩漬けの牛肉を煮てほぐし、更に食用油脂、塩、さまざまな調味料を加えた商品です。
市販のコンビーフやニューコンミートは、缶詰を開ければ生状態でも食べることができます。この缶詰は、封をする前に煮た牛肉を使用し、封をした後に高温と高圧で殺菌処理を施しているため、開封直後でも食べるのに安全です。
コンビーフは即席で楽しめるいちばん手軽なおつまみの一つです。缶を開けるだけで美味しくいただけますが、少々手を加えることでさらに美味しさを増すことができます。牛肉本来の濃厚な味わいがあり、それを野菜と組み合わせて炒めたり、煮込んだりすると、その美味しさは一層引き立ちます。